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そして彼の前には二人の人間。
クロスとバルエルだ。
二人ともが地面に力無く横たわり、彼はそれには全く興味を示さず目の前を見据えている。
「……おのれぇ」
どんな攻撃も受け付けなかったはずの悪魔の片腕が無くなってる。
そこからは真っ赤な血がとめどなく溢れ、なんともグロテスクだ。
「レクサス!どうしたんだ!」
信じたくない。
彼がレクサスなら前に倒れている二人はレクサスがやったことになる。
ジェイがやったとも考えたが、サテラの様子からそうではないようだった。
そしてフィアリア自身見間違えるはずもない。
あれはレクサスだ。
「…………」
レクサスは答えない。
しかし、次の瞬間に彼は悪魔の背後に移動し大剣を横にないだ。
「……くぁ!!」
ジェイは硬質の翼で防ぎ胴体真っ二つは避けたが、翼がひとつ斬り離された。
翼は大きく鈍い音をたてて地に墜ちる。
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