交差する最狂と最強

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「大きくなったな……レクサス」 アルガロスは哀愁の込もった瞳をレクサスに向ける。 「……がぐぅぅ」 レクサスはジェノに力を込めるがピクリとも動かない。 剣帝アルガロスはそんな息子を見て失笑する。 「タナトスに呑まれたか……。確かにお前の歳じゃ仕方ないか……。 今回は助けてやるが……、次からは自分で何とかしろ」 アルガロスの声が聞こえたのかそうでないのか、レクサスは後ろへ飛び退いて四人のレクサスが現れた。 「高速幻影移動術ファントム……。 お前の限界は四人か?」 アルガロスはそう言うと同時に10人、彼と同じ姿が現れた。 「……!?」 10人のアルガロスは4人のレクサスを円形に囲む。 「「「さぁ、どうする?」」」 アルガロス全員が一斉に喋り、重なって独特な感じする声が不快感を与える。 しかし、レクサスは今の状況にもニヤける。 レクサスは地面にジェノを突き立てた。 「インフェルノォォォォオ!!!!」 巨大な火柱がレクサスの周りで火山のように何本も噴き出す。 その攻撃にアルガロスの幻影は消し去られ、10人すべてが炎に呑まれた。 夕焼けのもと、闘技場の中は炎と夕日とで朱一色に染まる。
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