交差する最狂と最強

11/12
12917人が本棚に入れています
本棚に追加
/719ページ
「これが奥の手か?」 朱の炎が徐々に蒼に塗り替えられていく。 天に向かう火柱は勢いは止まることを知らないが……。 その色は蒼になった。 日も沈み、先程まで夕焼けに染まっていた空は群青色に。 蒼い炎と重なって更に蒼く蒼く……。 「お前の炎はぬるいな」 火柱の一本が縦に一刀両断され、そこから無傷のアルガロスが出てきた。 「いつまでそうしているつもりだ? 仲間を傷付け、理性を失い……。 さっさと反省してあの可愛い娘達に謝りなさい」 アルガロスは剣を天に向かって真っ直ぐに掲げる。 「今から出す技はな、帝王なら誰でもできる。自分が帝王だという力を誇示する為の自分のロードによる一撃。オレの場合は剣を使う者を沈める為のオレの剣による斬撃だ。 ……見せてやるよ、力の差をな」 それを聞いたレクサスは顔を妖しく歪めて上唇を舐める。 そしてアルガロスに向かい高速で走り出した。 「ガァアァァア!!」 アルガロスは楽に握っていた柄を、握りしめる。
/719ページ

最初のコメントを投稿しよう!