嵐は去って……

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「ん……うむぅ」 レクサスはふかふかの物体の上で目を覚ました。 (あぁ~、ふかふかベッドに暖か毛布……。お母さん、あと五分~) そうしてそのまま深い深い眠りへとおちていく……。 「ちょい待てぃ!!どう考えてもおかしいだろが!! ……って、体めっちゃ痛い!!」 冷静になり突っ込んだところで、自分の身体が全身包帯で身体中痛い事に気付く。 「……なんで?」 問いかけてはみるものの答えはない。 周りを見渡すと、白で統一された清潔感のある部屋。 白いカーテンがそよ風になびき、薬棚のような物には様々な瓶が並べられている。 そこには消毒液などの独特な匂いも充満しており、どうやら保険室かどこかの病室のようだ。 レクサスが首を捻っていると、隣のベッドとのカーテンの仕切りで見えないが、扉の開く音がした。
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