嵐は去って……

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「んでさ、聞きたいことって言うのはなぜオレは生きているのかということだ」 レクサスは無惨な状態の物体を拭き取りながら質問する。 すると、フィアリアはまた体をビクリッと震わせてレクサスをチラチラ見始めた。 「……? さっきからどうしたんだ?オレのこの包帯まみれフルーツまみれがそんなに楽しいか? 自分でこんな状態にさせといてお前はオレを笑うのかぁぁぁあ!?」 「ち、違う!」 レクサスが頭を抱えながらウネウネし始めたため、フィアリアは焦りながら前に突き出した手をブンブン振って否定した。 「なんだ違うのか。じゃあ、何だ?」 (……!? 立ち直りが早いな。やはり先日の戦闘で頭が少しおかしくなったんじゃ?) あまりのテンションの違いに本気でレクサスの心配をする。 「ほれほれ。おいちゃんに全部話してごらん?ほれほれほれ!」 「…………」
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