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これは君が剣帝に倒された後の話だ――。
「待ってください!!」
「ん?どうしたんだお嬢さん」
レクサスに背を向け歩き、この場を去ろうとした剣帝をフィアリアが呼び止めた。
「あの……、よろしければ状況を説明して貰えませんか?
あまりにも混乱してしまって……」
「ん……」
フィアリアはオロオロとしながらも質問し、サテラもそれに同意し首を軽く縦に振る。
「……確かにこれじゃ酷だな。何が知りたい?」
アルガロスは周りの状況を一瞥してため息をつく。
「レクサス…どうしちゃったの?」
サテラは瞳をうるませアルガロスに詰め寄る。
今にも泣きそうで顔はくしゃくしゃだ。
しかし、アルガロスは右手で顔を覆い左手を突き出して、待ての意を表した。
「……ッ!なんだその粒羅な瞳は!
反則だッ!
可愛いなチクショウ!」
アルガロスは一人悶える。
(あぁ……、何か剣帝のイメージと違うが……。
レクサスと親子だなぁ)
ふとそんなことを思う。
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