嵐は去って……

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「っとと、話がそれたな。レクサスの身に何があったか……。 その原因はタナトスにあるな」 「タナトスに?」 先程までの態度を改め、真面目な顔になったアルガロスからは静かにプレッシャーさえ感じられる。 「あぁ、そうだ。タナトスという言葉を訳すとな、“死の本能”というんだ」 “死の本能”―― 何となく嫌な言葉だが、フィアリアとサテラには、何故これがレクサスの暴走に繋がるのか理解できない。 「つまり、だ。タナトスがレクサスの死の危険を感知し、自己防衛として無意識のうちにジェノが発動したんだ」 「自分の命を守る為に本能的に暴走……ですか?」 アルガロスは落ち着いた様子で頷くと、レクサスを親指で指す。 「話もいいんだが、アイツを治療しなくていいのか?」 「「あ!!」」 フィアリアとサテラは同時に声をあげ、レクサスに駆け寄り治療を始めた。 その間にもアルガロスの話は続く。
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