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「悪いな、フィアリア……。
オレはお前にも……」
気まずそうに言うレクサス。
フィアリアはレクサスに剣を向けられた時を思い出し、両手で自分自身を抱き締めた。
「そうか……、やっぱりオレは……」
フィアリアの仕草に、自分のしたことを確信に変えた。
(オレは何をやっている?
大切な人を守るんじゃなかったのか?
それを……それを自分で傷付けて!!)
レクサスはフィアリアに見えないよう、掛け布団に手を突っ込んで拳をきつく握り締める。
(現れたのは間違いなく剣帝……。
フィアリアから聞いた外見と実力からして間違いはない……。
だがなぜ?なぜ奴がオレを助ける!)
レクサスはゆっくりと目を閉じた。
(何を企んでいる?アルガロス。
何にせよ、お前はオレが……)
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