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「あふぅ……」
しばらく騒いでいると、何やら疲れた様子のサテラが部屋に入ってきた。
その後ろには先程の女将さんもいる。
女将さんは眩しいほどの笑顔だ。
「どうしたサテラ?疲れてるな、これから海に行くのに」
「僕…抱き枕…じゃない…」
レクサスが理由を尋ねると、床に突っ伏しながら答えてくれたが、頭には疑問符が浮かぶばかりだ。
「あぁ、みなさん。
このお部屋はどうですか?
気に入りましたでしょうか」
今までただジッと見ていただけの女将さんが口を開く。
そういえばサラのことに必死で、部屋をゆっくり見てなかったことに気がついた。
まず床だ。
一面薄い緑色の硬めのものが何枚か敷かれ、この独特な香りが広がっている。
部屋はふた部屋あり、教室ほどの大きさ。
そして入り口の正面にはどでかい窓があり、海を一望できた。
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