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ある学園の一室。周りには高級な家具が揃えられており、色も茶色や黒を基調としていて大人の雰囲気が漂っている。
その教室二つ分はあろうかという部屋に、机を挟んで二つの人物がいた。
「どうですか?最近調子は?」
理事長兼国王であるフォルクスは優しい笑みを浮かべ少年に話しかける。
「ぜっこうちょ~でっす」
少年の名はレクサス=クーリッジ。
燃えるような真紅の赤髪に紫の瞳。
体型はスラッとしておりスタイルが良い。
「そうですか…しかしレクサス、君のその私を小馬鹿にしたような態度はどうにかならないのかな?」
フォルクスは国王といえどもまだ若く30代後半だ。
髪は短髪で眼鏡をかけ、賢王に相応しく優しい顔つきをしているのだが……。
いま彼の顔には青筋が立ち、どこかぎこちない笑顔になっている。
「うぅぃ、以後気をつけます」
レクサスは腕をダランと上げ、顔は真剣にそう答える。
するとフォルクスが小刻みに震え出し……。
「手は……、まっすぐ挙げろって言ってんだろうがぁぁぁあ!!」
理事長室に轟音が響き、扉が突き破られ、レクサスが放り出されてきた。
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