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「精霊の里……?」
レクサスは声が震えるのが自分でわかった。まさか今このタイミングで情報を、しかもゴール地点とも言える精霊の里に連れていってもらえるとは完璧に予想外だ。
他のメンバーも驚きを隠せないようだ。ただ、ジャンヌは口元を弛め、ミーニャは訳がわからないといった表情だ。
ゲイムとマリベルは、皆の反応に満足した様子で、得意そうに頷いていた。
「連れてくって……、出来るのか?」
レクサスは昂る、はやる気持ちを必死に抑えて、出来るだけ冷静に質問をした。
しかし、それは隠し切れてない。
頭には、フィアリアの顔ばかりが浮かぶ。
「連れていけますわよ。私達を護衛していただければ」
「なんだぁ?えらく好条件だなぁ。何か裏があんのかぁ?」
ギロムが厳しい目付きでマリベルを睨む。しかし、マリベルは柔和な笑顔を浮かべた。
「ありませんわ。そのようなことは」
ギロムはふーんと相づちを打ち、話を切った。
「ホントにここにいやがったのか……。
精霊……、ワクワクするなぁ!」
リリは素晴らしい笑顔でそう言った。
まるで子供のようなハシャギようだが、それが彼女の魅力なのかもしれない。
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