俺、実は幽霊見えます。

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ヂリリリリリリリリ!! 大きなベルの音が、小さな部屋で響きわたる。 「ぅぅん。うるせぇ。」 朝から目覚まし時計が五月蝿な。ったく休みの日だって言うのに。 バン! 「朝からうるせぇんだよ。まったく、ふわぁぁぁ。」 この目覚まし時計にイライラして、一人で喋ってるイタイ子が俺。 水神 慎也(ミズカミ シンヤ)だ。(以下…俺。) 俺「眠る気失せちまった。」 誰も居ない部屋で独り言、イタイな俺。 ちなみに、俺は高校生になってから、安いアパート借りて独り暮らしをしている。 どれくらい安いかと言うとだな。家賃月約20000。目が飛び出るくらい安い。自殺した人がいる、なんて噂も聞いたことがあるな。 有難いことに、風呂、トイレ、キッチン。全部あるが、実は壁にひび割れなんてのはザラ、外がみえる穴が空いていたりする。 他にも、窓なんか割れてるし、アパート自体が傾いている。 でも俺が通ってる天明第二高校まで徒歩10分、駅まで15分と言うから俺は此処に決めた。 俺「何もすること無ぇな。」 取りあえずテレビを付け、布団をたたんで押し入れへ。 押し入れには、布団を入れるスペースと、もう一つ。 「あ、おはょ。」 コイツが寝るスペースがある。 コイツは 赤城 朱音(セキジョウ アカネ、以下…朱音)、俺の小さい時(小学生の時かな)からの幼なじみ、そして……『幽霊』である。 ちなみに女。 そう、俺は世間一般に言う幽霊が見える人である。 朱音「今日は休みでしょ?起きるのはやいネ。」 茶髪のロングヘアーをユラユラ揺らして顔を覗いてくる。かなりの可愛い顔をしてる、多分。ちなみに、小学5年生だったらしい。 そしてコイツはやたらベタベタしてくる。 今だってピーがピーでピーだ。 俺「ったく、取りあえず服を着ろ。」 朱音「慎也のエッチ。朝から私を裸にするなんて……」 俺「裸にしてんのはお前自身だろ!!」 しまった、思わず叫んでしまった。 「うるさいわぁぁあぁ!!静かにしろぉぉぉ!!」 壁の穴から顔を覗かせてるこのババァ。 紹介は次のページだ。
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