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「違いますか?山内香奈枝さん」
名指しされた香奈枝さんは一瞬目を見開いて、
「嫌ねぇ。草薙様。私があの部屋に入るなんて無理ですよ。あれはきっと悪魔の仕業なんだわ」
「もうあの部屋が密室だなんて言い訳はさせませんよ!!」
「でも守。あの部屋はやっぱり密室よ」
「じゃあまずあの部屋が密室である定義は
①剣山が敷き詰められ歩いて入ることが出来ない。
②被害者が自らあの部屋に入り息絶えた可能性は無い。
③誰も自分の靴を取りに
行っていない。
この3つだろ?つまりこの中のどれかを崩せばあの部屋は密室じゃなくなる!!」
「う~ん。全然わかんない。どれも無理そうじゃない?」
「その答えは……この傷が教えてくれたよ!!」
僕は自分の頬を指さした。
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