真相

3/7
前へ
/304ページ
次へ
「違いますか?山内香奈枝さん」 名指しされた香奈枝さんは一瞬目を見開いて、 「嫌ねぇ。草薙様。私があの部屋に入るなんて無理ですよ。あれはきっと悪魔の仕業なんだわ」 「もうあの部屋が密室だなんて言い訳はさせませんよ!!」 「でも守。あの部屋はやっぱり密室よ」 「じゃあまずあの部屋が密室である定義は ①剣山が敷き詰められ歩いて入ることが出来ない。 ②被害者が自らあの部屋に入り息絶えた可能性は無い。 ③誰も自分の靴を取りに 行っていない。 この3つだろ?つまりこの中のどれかを崩せばあの部屋は密室じゃなくなる!!」 「う~ん。全然わかんない。どれも無理そうじゃない?」 「その答えは……この傷が教えてくれたよ!!」 僕は自分の頬を指さした。
/304ページ

最初のコメントを投稿しよう!

559人が本棚に入れています
本棚に追加