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「剣山の上を歩けるってこと!?そんなの絶対無理じゃない!!」
「………………………」
香奈枝さんは何も言わない。
「いやっ、聞いてくれ。剣山には一つにつき約400本の針がある。あの部屋に両足で入れば約800本に体が支えられることになる」
僕は携帯電話を取り出し電卓機能を使った。
「仮に香奈枝さんの体重を50キロだとして、針の本数……つまり800で割ると…」
ピコ、ピコ、ピコ
僕は計算を終えた電卓を香奈枝さんに突きつけた。
「0,0625キロ。これが針一本にかかるあなたの体重です!!」
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