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「あちゃ~…ヤバい」
睦月が眉間を押さえながら
思いっきり遠くにいる。
あれ?なんで………
周りを見るといつの間にか
郁もいない。
ついでに瑛泰も奈美を連れて隅っこに避難体勢…。
ん…?
イマイチ状況把握が出来ません。
とその時千秋ちゃんが一言。
「僕秋羅ちゃんより可愛いかもしれないけど男なんだよね~?」
はい?
ていうか…よりって何よ?
「ごめ~ん!!!背がちっちゃいからてっきり女の子だと思った!!!」
「秋羅ちゃんて千秋と同じタイプだったんだね……」
「普段人見知りであまり話さないんですけどね?」
「なるほど、本当に飽きないかも」
外野から睦月と奈美がコソコソと話している。
丸聞こえだよ……?
でも今はそれどころじゃなくて!!!
「私はあんたみたいなヘタレが学園のアイドルなんて認めないからっ!!!」
「ふ~ん…じゃあ勝負しよっか?僕が勝ったら何でも言うこと聞いてね?」
「いいわよ?お題は何?」
ペラリと机の上に置かれた紙を千秋が見せつける。
学園アイドル決定戦?
こんな催し物があったなんて…
「あれ?姫それ出ないって騒いでたくせに!!!結局出るのか?」
郁が嬉しそうに目を輝かす。
「1人で出る」
「ずっり~!!!俺も出る!!!俺も秋羅と勝負する!!!」
「楽しそうだね。俺もしよっかな…瑛泰は?」
「どっちでも……」
「きゃあ~!楽しそうっ!!!」
というわけで5日後のアイドル決定戦。
この時の私は、まだ千秋が本性を現していないことに気がつかなかった。
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