第一話 ~魔法王国~

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盗賊はそれを見て、驚愕した。 なんでかと言うと、来たはずのドアが黒い渦をまき、異空間の入り口になっていたからだ。 「なんだと…!?」 そんなふうに驚いてる間もなく、渦が一気に封印の間を覆いつくした。 「たっ…たすけ…!」 盗賊の言葉は、深い闇へとかき消された…。 「おっ…おい! なんだあの黒いのは!!」 「知らねえ! 早く城全体に警報を…!」 城に待機していた魔兵士 たちが全体に警報を送ろうとするが、時すでに遅く、なにも抵抗出来ないまま、飲み込まれる。 「リュードリアス王妃!!早くお逃げになってください!」 王妃…つまりヒスイの母親だ。 しかし、リュードリアスは厳しい顔つきで魔騎士に言った。 「それはなりません!! それでは先程忍び込んだ盗賊の首領の思うツボです!」 「しかし!」 「待て! 確かに封印の間にある宝玉は割られたが、三刻もすれば収まる!」 間に入ってきたのは、王様のリドルフウェスラであった。
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