第二話 ~制圧~

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そして…ヒスイは帰ってきた。 なにも…城のことを知らないその笑顔で……。 「…な…にこれ…」 ヒスイが見ている城はただの城ではなかった。いつもの城は、みんなワイワイやってて、城の明かりが綺麗だった。 ……だが、今はどうだ。 城全体が黒い渦にのみこまれ、いかにも恐ろしい城と化している。 ヒスイは、このままだといけないと思ったのか、魔法でドゥーエに話した。 「風の精霊よ…。我が主の声…その魔力を通して伝えよ」 すると、風の精霊は、綺麗な緑色の小さな竜巻を起こした。 『どうしたの? ヒスイがこんな時間にかけてくるなんて珍しいね』 ドゥーエの声が、竜巻を通って伝わってくる。ヒスイは、あえて冷静にして、ドゥーエに話した。 「ドゥーエ、いきなりだけど、よく聞いてね」 「うん?」 「私の城がなんか黒い渦にのみこまれてるの」 『ええ!? なんで!?』 「わからないよ…。でも魔法がかかっているのは確か…!」 「火の精霊フレアよ。その鬼神のごとき、烈火で我が道を阻む敵を焼き尽くせ」 ヒスイが言おうとすると、後ろから不意に呪文の詠唱が聞こえてきた。
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