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折れた片腕を机に乗せると、手首をサックリ切り開いた。
白い肉の壁の寸断された血管から、見るまに、血が滲みドクドクと溢れ出した。
「葵も…」
唯に促されて、ゆるゆるとカッターを手に取り、同じようにパックリした裂目を作った。
その傷口を重ね合わせ、体操服でグルグルと縛った。
布を越して、血が流れ落ちる。
「もうすぐだから。」
意識が遠のく中、葵は正面に自分を見た。
唯の前にも、唯が居る。
「ぁっ…」
手を伸ばして、顔に触れた。
「アタシ…」
二人は笑った。
「やったね。」
「こんにちは、アタシ(笑)」
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