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まったりとした時間を過ごすのが好きでその日もベッドに寝転がって「未知の生物」という本を読んでいた。
本を読み終わってベッドから立ち上がった時に急に目眩がしてそのまま再びベッドに倒れこんだ。
少しして立ち上がると右手が小刻みに震えている。
何かがおかしい。
身体の異変に気付き、すぐに答えが分かった。
身体がニコチンを欲しがっている。
すぐさま机の上に置いてあるキャビンに手をのばし箱を開けた。
無い!!
隣の部屋にタバコを貰いに行く。
居ない!!
部屋に戻り財布を持って近くのコンビニに走ってタバコを買いに行く。
「すいません。キャビン下さい。」
「300円になります。」
財布の中に小銭がない。
一万円札は崩したくはない。
「すいません。やっぱりいいです。」
また手の震えは、止まらない。
やっとの思いで部屋に帰る途中…隣人に出会った。
タバコを何とかしてもらいそして吐いた。
そう。僕の身体が欲しがっていたのはニコチンでもタールでもなく、風邪薬だった。
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