序章 遠く呼ぶ声

3/27
前へ
/71ページ
次へ
姉は優しい人だったが、ひとつだけ嘘をついた。 あの夜以来、姉が国に戻ることはなかった。 龍の加護を受けたこの国で、姫が龍の許しなく恋をすることなどできない。 中つ国の一ノ姫が恋のため国を捨てたと言われて数年ののち 私の国は滅んだ───
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加