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「なんだぁ、お前? 俺の事しってんの?」
知らぬ者などいないだろう。
ヘラヘラと笑っているこの男こそが、この盗賊団の
――――大江山の鬼達の首領なのだから。
恐怖に凍り付く男に対し、鬼の首領は口を開こうとした。
それに焦ったのは男だ。
酒呑童子の噂は京の都に轟かしている。
残虐非道として。
″残虐非道″の名を欲しいがままにする、この鬼が自分を生かす理由など何処にもない。
ましてや自分は、この鬼が欲している荷を守る役目をにおっているのだ。
そんな存在など邪魔以外の何者でもない。
そんな自分にこの鬼は部下達に命令を下そうとしている!
これほど明白な事はない。
この鬼は自分を殺そうとしている!!
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