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教室につくと既に五限目が始まっていた。
いそいそと席につく。
少し離れた席にいるシュンがニヤニヤしながらこっちを見てる。
こいつのニヤつきは何回見てもイラっとする。
シュンはどうしても我慢出来ないらしく、こっちの席まで歩いてきた。
授業中に立つなんて、こんなことはまだマシな方だから教員も何も言わない。
ノーフューチャーが具現化されたクラスなのだ、この教室は。
「おっはよ」
まだニヤついてやがる。
「あのさぁ、これやっからさ。どっか行ってくれ」
俺は財布から取り出した10円玉を手渡した。
毎日するこの流れは言わば挨拶みたいなもんだ。
「んで何?」
「何って何?」
「電話」
「あーそうだった、ハチが停学食らったんよ」
「またかよ」
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