芽生えの適温

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「チカってさぁ…」 「……な、何だよ」 「可愛いね」 「はぁ!?;」 「お宝探して津々浦々何処までも。  夢見すぎてて可愛いなぁ、て」 「海賊が浪漫求めて何が悪い。  てか、それけなしてんだろ明らかに!」 「褒めてる褒めてる。  乙女アニキ」←棒読み 「乙女言うな!」 「はいはいチカは昔から  姫若子だもんねぇ」←笑 「だから違うっつってんだろ!!」←怒 「あはははははっ!!!」←爆笑 「笑うな!!!」←激怒 「ごめんごめん。  …でもさ、そういう風に夢に生きる  チカだからあたしは何処までも着いて  いける。  着いていきたいの」 「…っ///」 「あ、今もしかしてときめいた?」 「んなっ!?んなわけ、ねぇだろ!///;」 「照れなくてもいいじゃん!  あははははっ!」←笑 「だから笑うなあっ!///」 「はは!チカかわい~」 「…………///」 「? チカ?」 「…俺には、叶えなきゃならない  夢があんだよ」 「何?」 「可弥。お前を、嫁にすることだ///」 真っ直ぐに向けてきたその言葉に、珍しくあたしがときめいた瞬間だった。 (前言撤回。  やっぱりあなたはかっこいいよ)  
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