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翌日、沙羅は優に起こされてた
うっすらと開かれた目には優とすばるのシルエットが写しだされる
「あっ、おはようございます」
「おはよう。といっても、もう夕方なんだけどね」
「えっ!?そんなに??」
そんなに寝ていたのかと沙羅はショック受けた
すばるはカウンターに居心地悪そうに座っていた
「さっ、部屋に戻って着替えておいで」
パジャマ姿で居ることが恥ずかしくなった沙羅は慌てて店を飛び出す
寝顔、見られた………どちらにドキドキしているのかわからなかった
ただ、どちらかに見られたくなかった
着替えて店に戻ると、今度はすばるさんがいなくなっていた
キョロキョロとしている沙羅の姿を見て優はからかうように笑った
「すばるならトイレだよ」
同時にトイレのドアが開く
目が合う
あっ……まただ
赤い火が揺れる
光を失ったような瞳の奥に揺れる赤い火
すばるはペコッと頭を垂れた
「ぁの………昨日はごめん」
初めて聞く声に居心地の良さを感じた
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