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「信五くん、侯隆くん」
ん?と二人の視線が沙羅に一瞬だけ移る
「この子が新しいバイトの沙羅ちゃん」
優の手が沙羅の肩に優しく乗る
「おぉ、おぉ」
声がよく通る人が、この子かって言う顔で沙羅を見つめた
ドキッ
じっと観察するように見つめるくっきりとした二重
その瞬間、ニッと八重歯を覗かせて人懐っこい笑顔を見せた
ドキッ
「俺が村上信五。で、こいつがゆうちん」
「ちゃうやろっ!お前かて、雛やんっ!雛ちゃうわっ!!岩やっ!!」
パッと“ゆうちん”と呼ばれた人が沙羅を見たが、目が合うか合わないかでそらした
「勝手に雛にしたんやろっ!?俺は信五やっ!」
「はぁ………」
そんなに熱弁しなくてもいいのに。っていうか、何をそんなに熱くなってるんだろうかこの人は。
「まぁよろしくな、沙羅ちゃん」
雛と呼ばれる人はまた笑った
ゆうちんと呼ばれる人はボソッとつぶやくように「よろしく」と沙羅に伝えた
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