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振返った私の前にいたのは、まっすぐな髪を肩までのばし、ギターを担いだ男子生徒でした。
「お前ばかじゃね?
イジメられて死ぬとか…
負け認めんの?」
私はムッとして言い返そうとしたけど、肝心の言葉がでて来ませんでした。
「涙まで流してさ…
怖いならやめとけよ。」
「こッ…怖いんじゃない!」
「そうやって強がっとるから辛いんやろ!
お前真面目に泣いたことある?!」
私は彼の言葉にドキッとしました。
辛くても…
泣いたら負けだって思っていたから。
「こっちこいよ。
そこ危ないし…」
キツい口調だった彼は優しく笑ってそう言いました。
私はなぜか…
素直に言うことをきいていました。
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