39人が本棚に入れています
本棚に追加
憧れの秀東高校の校門の前に立つ。
受験の日に、一度入ったことはあるけれど、あの時とは違う。
私は今日からここの学生として、この校門をくぐるのだ。
「何をしてるの?早く行くわよ。」
「…うん。」
グッと足に力を入れ、校門をくぐった。
緊張で、手に汗をかいてるのがわかる。
「…羅奈ちゃん!」
私を呼ぶ声がして、振り返る。
「加奈子ちゃん!」
「あら、加奈子ちゃん。おはよう!
上野さーん!おはようございまーす。」
この子は、上野加奈子ちゃん。
中学校からの親友で、吹奏楽のトランペット担当。
親どうしも、すごく仲が良い。
最初のコメントを投稿しよう!