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「まぁね、僕が雲雀君なのは百歩譲って良いとしてもどうして沢田綱吉は名前呼びで、獄寺隼人に至っては呼び捨てなの!!!」
気に食わない!と叫びながら雲雀君は僕に詰め寄った。今にもキスが出来そうな距離に不本意ながら鼓動が早くなる。
「だから名前で呼びなよ。」
「名前…………何でしたっけ?」
「…………骸……?」
「冗談です。ちゃんとわかってますからトンファーを構えるのは止して下さい。」
両手を小さくあげて、トンファーを制す。毎回トンファーで殴られてたら僕はそのうち死んでしまう。それとも殺したいんでしょうかこの人は。
「じゃあ呼びなよ。」
「やです。」
「なんで」
「だって恥ずかしいじゃないですか」
「いつもこれ以上恥ずかしいことしてるじゃない。」
「それは………そう、です…けど…」
「なら問題ないじゃない。ほら、言ってみて?」
じ、と雲雀君の漆黒の瞳が僕を見つめる。まるで吸い込まれそうだ。自分の姿が雲雀君の瞳に映っているのが恥ずかしくて逃げようとするも両肩を掴まれてしまったので動けない。僕は観念することにした。
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