第七章 ~お茶会~

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フレイアみたいな人はあんましいないから、今のうちに見ておかないと次がいつになるか分からないんだよ。 俺は見ることに一人で言い訳していたら、凍て付くような冷たい視線を感じた。 しかも微妙に殺気っぽいのも混ざってるせいで、背筋に冷や汗が流れる。 俺は恐る恐る視線を感じた方向を見てみた。 そこにはまるで何も無かったように振る舞い、優雅に紅茶を飲んでいる玲奈がいた。 うーん……やっぱり玲奈ってああいう振る舞い方が似合うんだな。 って話がずれちゃいけないよな。 さっき俺が視線を感じた方向には、玲奈しかいなかった。 つまりどう考えても、さっきの視線は玲奈からの視線ってことになるよな。 「……なによ?気持ち悪いからジロジロ見ないでよね」 ……なんだ今の悪寒は? 今玲奈のあまりの言葉の冷たさで、悪寒が走ったぞ。 でも今のでさっきの視線が玲奈からだって分かった。 だってあんなに冷たい視線を送れるのは、今は玲奈だけみたいだからな。 でも玲奈の気に障るようなことはしたかな……? 全然心当たりが無いから、考えても分からない。 いや、もしかしてさっきまでフレイアを見てたからか? でもその程度であんなに冷たい視線を送れったりはしないよな……。 もしそんな理由だったら、毎日のようにあの視線を感じることになるしな。 でもそうじゃないとしたら、一体どんな理由なんだ……? 俺が一人で悶々と悩んでいたら、突然一人の男が動いた。
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