第七章 ~お茶会~

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「セクスィィィなお姉様ぁぁぁ!」 そんなことを叫びながらフレイアに飛び掛かったのは、言わなくてもいいような気がするけど柳だった。 アイツ……下心が有るのが見え見えだな。 鼻の下が完璧に伸びてるよ。 「その神秘的な谷間に顔を埋めさせてくださぁぁぁぁい!」 柳の奴……逆に凄いな。 下心を全然隠さないで、むしろさらけ出してるよ。 でもどうせいつもみたいに、全力で拒否されて痛い目を見るんだろうな。 俺はそう思っていたのに、展開は予想外な方向に向かった。 「あら……結構可愛いから良いわよ」 フレイアは飛び掛かった来た柳は受け止めて、なんと抱き締めたんだ。 そのことに皆も驚いたみたいで、皆あんぐりと口を開いている。 「奇跡だな」 「まさかあのレイレイを引かないで受け入れる人がいるなんて……」 「あぁ……幸せだぜ……」 驚いている俺達を尻目に、柳はだらしない顔でフレイアの抱擁を堪能している。 くそっ、羨ましい……いや、やっぱり羨ましくない。 それなら俺も同じようにしてもらえばいいだけだ。 「なぁ玲奈、柳と同じように……」 「バッ、バカじゃないの!?そんなことしてあげるわけないじゃない!」 ちぇっ……全部言う前に拒否られたか。 まぁ普通なら玲奈みたいな反応をするよな……。 それなのに柳の奴は拒否されなかったんだよな……。
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