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お母さんは少し考えて言いました。 「ねぇ、あいのちゃん、今日はメリーゴーランドには、ののちゃんしか乗せてあげられないのよ?それでも良いの?ちゃんと一人でベンチで待っていられる?」 「うん。いいよ。あいの、お姉ちゃんだもんっ一人で待てるよ!」 あいのちゃんは胸を張って言いました。 …本当は、自分だってメリーゴーランドに乗りたかったのだけれど… > 「あいのちゃん、えらいわね。あなたが優しい子でお母さんは嬉しいわ。そうね。お姉ちゃんだものね!待っている間は、知らない人について行っては、絶対に駄目よ!」 お母さんは、本当に嬉しそうです。 誉められたあいのちゃんも嬉しくなりました。 > 「うん!あいの、知らない人について行かない!」 > 「お母さん、はやくっはやくっ」 > すっかり、ご機嫌が直ったののちゃんにせかされて、お母さんはメリーゴーランドへと行ってしまいました… > ベンチに座って、おいてけぼりのあいのちゃん、足をぷらぷらさせながら、段々と寂しい気持ちになって来ました… > 「つまんないな…ののちゃんは泣いてばかりでズルイな…」 一人でいると、色んな気持ちになって、次には悲しくなりました… > 「あいのもメリーゴーランドに乗りたかった…」 そう呟くと、あいのちゃんの真ん丸なお目々から、涙がこぼれそうになってきました… > 「あいのちゃん、浮かない顔をしてどうしたのさ?」 > 凛とした可愛いらしい男の子の声がしまいました。 …でも、どこかで聞いた事のある声です。 > あいのちゃんが声のした方を振り替えると、そこには…!image=37906472.jpgimage=37906662.jpgimage=37906882.jpg
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