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【嘘】 また違和感を覚えてペンを置く。 絵の具のせいでもなく 疲れた目のせいでもない。 これは誰の真似なのだ。 きっと今まで見た物の複合体。 どこかの誰かの 真似事。 一片の価値なし! 最悪な代物。 後ろでなにかが ドロドロと笑う。 振り返るとそれらはベッドの下へ隠れた。 無能を恥じて 醜さを恥じたあと 凝りもせず、 また机に向かい 描き続けるのだ。
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