駅前

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「あれからずっとこうなの…私どうしたらいいのかわからなくて…」と涙目の莉奈。 二人が同棲してる部屋に呼ばれた俺と祐介は、ベットの上で一点を見つめたまま身動き一つとらない昇を見て、唖然とした。 たった一週間で昇はすっかりやつれて、頬はこけおち目がくぼんでいる。明らかに異常だった。 言葉に詰まる俺たちに莉奈が 「寝てる時にすごくうなされるの。急に暴れだしたり、女がどうとかって…」 「女?」 「そう、女がいるんだって…私には見えないし、ただ怖くて怖くて…ぅっ…」 莉奈の目からボロボロと大粒の涙が零れ落ちた。
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