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(ん?)
男は何かが切れる音を聞いて疑問に思った。
(俺は魔物に殴られて死んだのではないのか?)
男は結んだ目を恐る恐る開いてみた。
「なにしてんだ。親のくせにみっともない」
そこには男よりも一回り小さい青年がいた。
「まあどうでもいいか。“デリーテリア”」
青年がそう言うと同時に男と青年を中心に魔物達が砕けて散った。
「ありがとうユキマ、助かった」
男は青年に恥ずかしそうにそう言った。
「まあいいよ。早く帰ろう」
青年ユキマは早口にそう言うと男に触れ、「動地、自宅」魔法を唱えて2人はその場から姿を消した。
残った場所に残るのは荒野になった地と男達が立っていた所以外に散らばる魔物の肉片だけだった。
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