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「でもギルドはどうなるんだろう?
僕にしか出来ない仕事もあるんじゃないの?」
ユキマはギルドで寡黙の剛皇と呼ばれている。
自分がピンチの時も味方が危険な状態の時は黙って自分の身を盾にして戦い、魔物を撃退した事からそう呼ばれるようになった。
外にいる時はローブを身に纏っていて顔は知られてないが、みんなはユキマの優しい所と強い所に憧れている。
そんなユキマはギルドの人達他多数の人に人気がある。
ユキマは家と外で性格が180度違うのだ。
それを知っているのはユキマの父ジトとユキマの母の、
「ジトさーん!ユキー!行く学校決まった?」
噂をすればなんとやら、母親の登場だ。
「母さんただいま」
「うん!お帰り」
「……レアン。話の腰を折らないでくれ」
「あん。ごめんなさい」
母のレアンは大げさにジトに謝る。
「いや。大丈夫」
ジトは一回咳払いをした。
「んっ。それでギルドの事だが、たまに来てくれれば良いそうだ」
「そっか。わかった」
ユキマは納得したように返事した。
この裏には、ジトがユキマのために渋るギルドに、土下座までして学園に行かせるよう頼み込んだという話がある訳だが、ユキマはもちろんそしかしそんな話を欠片も持ちださないジトはすごい良心の持ち主のようだ。
レアンはそんなジトを慈愛のこもった瞳で見ていた。
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