―高戸と喧太―

2/6
前へ
/291ページ
次へ
関東地方に本部を置く金スジの任侠組織N会 直参、系列を含めると全国に1万人以上の組員を擁する大きな組織だ そのN会の直参で喧嘩のK組と名を売る組織があり、そのK組傘下の林野一家で男を磨いていたのがこの物語に登場する喧太である 馬鹿じゃなれず 利口じゃなれず 中途半端じゃ尚なれず この言葉はヤクザの真髄であり美学だ この言葉の通り、誰しもがヤクザ街道をまっしぐらに突き進める訳ではない いっぱしにヤクザとして飯を食えるようになるまでは、それはそれは口に出来ないほど厳しい道を歩かなくてはならない 馬鹿でも利口でも、ましてやハンパじゃなれない世界なのである だが、どこか曖昧(あいまい)で色分けが難しい現代 チンピラと呼ばれる方々が街でイキがり、不良の上前をハネる場面も多くなった ・
/291ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19428人が本棚に入れています
本棚に追加