第2章

5/8
前へ
/346ページ
次へ
深夜2時 人間、麻生千秋が死んでから 丁度 7日後 「……あつっ…」 何か、異様な熱さに 目が覚めた。 どこが熱いかと言うと 身体だ。 両側頭部、こめかみより少し上と 背中、肩甲骨の辺り あと 尻の、恐らく尾てい骨の辺りが… 熱い。 それに何か、変な感覚がする。 濡れているような…… 「…? 何だ、これ……?」 こめかみに触れた右手の指に、黒っぽい液体が 付着している。 確かに、濡れていた。 でも いったい、何で……? 背中と尻からも流れているであろう その液体からは 嗅ぎ覚えのある 匂いがした。 いつ 嗅いだんだっけ…? 確か 1週間程前…… そう あの時。 死ぬ直前に 嗅いだような気がする。 と、言う事は もしかして……… 「…………血?」
/346ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5450人が本棚に入れています
本棚に追加