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あれから1年…
俺は、無事
高校生に成りました。
今は、プロセルピナの屋敷を出て
今まで住んでいた街からも離れて
知り合いの、誰一人居ない土地で
普通に生活している。
人間の
高校1年生として。
入学早々、友達も出来ました。
シイナ コウイチ
椎名 浩一と
タカオカ ケイ
高岡 敬。
両方、俺のクラスメートだ。
浩一は、背が高く
短く切った黒髪と、切れ長でスッキリと涼し気な黒瞳が印象的な
男前日本代表みたいな奴。
敬は、俺と同じ173㎝位の身長で
栗色の髪、焦げ茶で少し垂れ気味の瞳。
人懐っこい、女受けの良い奴。
生前でも、友達はそれなりに居たけれど…
今は、前のように
誰とでも気軽に、仲良くする事は
はっきり言って、難しい。
だって、俺は今
悪魔だから。
ふとした拍子にバレて
大学病院だの、どこぞの研究施設なんかに送られて
実験だの解剖だの…
挙げ句の果ては、ホルマリン漬けの
悪魔標本なんて事態に成るのはごめんだ。
だから、関わりを持つ人間は最小限に
友達は、慎重に選ばなければならない。
その点、この2人なら安心だ。
万が一バレても
『そーだったのか』
の一言で、済ませてくれるだろう。
まぁ、済ませてくれなくても
黙らせる事は簡単だ。
だって、俺は
2人の最大の秘密を
この手に握っているのだから……
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