第3章

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高校の入学式の日 敬は、密かに浮かれていた。 浩一と、同じクラスに成れたからだ。 式が終わり、教室に戻って来て 敬は浩一に声を掛けようと 彼を探した。 居た。 でも、彼の隣にはもう1人居る。 自分ではない、他の誰かが…… その時の感情を、正直に言うと 嫉妬だ。 敬は、浩一の隣に居る誰かに 嫉妬した。 その誰かは、自分と同じ男なのに…… そう。 敬は、浩一が好きだ。 それは、友達のそれでは無く 恋愛としての想いだ。 浩一も自分も、男なのに…… 知られるわけにはいかない。 誰にも 浩一なら、尚更…… だから、何でもない振りをする。 そして、自分の気持ちに しっかりと、蓋がしてある事を確認してから 彼に向かって歩み出す。 「よっ、浩一。 隣の誰?俺、敬。高岡敬ね」
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