第3章

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2人を見た瞬間 俺には、判った。 この2人は、相思相愛。 魂が、惹かれ合っている。 でも…… 「麻生だ。麻生千秋」 「麻生千秋ね、了解。 千秋って呼んでも構わない?」 「どうぞ」 俺は、後からやって来た茶髪の男子に笑いかけながら チラリと横を窺った。 さっきまで話していた 長身黒髪の方。 「………」 フリーズしている。 「そっちは?」 「…ぁ、えっ?」 「名前。まだ、聞いて無いんだけど?」 「ぁ、あぁ。 椎名。椎名浩一だ」 頭真っ白状態から救い出してやると 黒髪は、まだ少々動揺しているものの ちゃんと、自己紹介してきた。 偉い偉い。 「…で、2人で 何話してたんだ?さっき」 ちょっとそわそわしながら、茶髪が聞いてくる。 ―‐…なる程 隠してるわけね、お互いに。 高校に入学するに当たって 気を付けなくてはならない事があった。 それは 人間関係。 下手に鋭い奴なんかと、親しく成ってしまったら バレる確率が上がる。 しかし 3年間、ずっと1人と言うのも 味気ない…… でも、この2人なら……
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