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プリンス四人が集まったところで、姫子が切り出してきた。
「早速ですが、五人目のプリンスを選びたいと思います」
その名は…
息を止め、姫子はズバッと指差した。
「1年A組 近藤 璃音(こんどう りおん)さん!!!!!」
回りをキョロキョロ、驚く人物が璃音だろう。
銀髪のセミロング、前髪をピンで止めているまさに女の子がプリンスに匹敵とは…。回りがざわめきだすと同時に姫子が指を鳴らし使いを呼んだ。
丁寧に璃音を連れていくこと数分、彼女の変貌に一同は息を飲んだ。
プリンスと同じ制服、だぼだぼのブレザー、ピンは外されワックスで髪を跳ねさせている。
四人のプリンスとは違う魅力に、女子達は声を上げた。
おどおどしながらプリンス達と席を並べると、姫子は成し遂げたとばかりに笑顔を向けた。
「これでプリンスは揃いました!!さぁ、歓迎会を開会します!!!」
ようやく料理にありつける…vV
回りが上品に料理を召される中、真似して食べようと頑張っている華澄に影ができた。
「歓迎会、楽しんでる?」
「西園寺さん!?」
びっくりして喉に詰まらせたが、何とか飲み込んだ。
相変わらず皿にいっぱいの料理を持っている。
涼が来た事で回りが煩い…。
ざわざわとする中、当の涼は皿の料理をぱくっと食べた。
「た…楽しいです!」
「それはよかったvV」
無邪気な笑顔がやはり女の子で、少しカワイイと思っていたが、突然向かい側に座っていた女子が机を叩いて立ち上がった。
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