act.1‥転入生‥

9/11
前へ
/113ページ
次へ
プリンス四人が集まったところで、姫子が切り出してきた。 「早速ですが、五人目のプリンスを選びたいと思います」 その名は… 息を止め、姫子はズバッと指差した。 「1年A組 近藤 璃音(こんどう りおん)さん!!!!!」 回りをキョロキョロ、驚く人物が璃音だろう。 銀髪のセミロング、前髪をピンで止めているまさに女の子がプリンスに匹敵とは…。回りがざわめきだすと同時に姫子が指を鳴らし使いを呼んだ。 丁寧に璃音を連れていくこと数分、彼女の変貌に一同は息を飲んだ。 プリンスと同じ制服、だぼだぼのブレザー、ピンは外されワックスで髪を跳ねさせている。 四人のプリンスとは違う魅力に、女子達は声を上げた。 おどおどしながらプリンス達と席を並べると、姫子は成し遂げたとばかりに笑顔を向けた。 「これでプリンスは揃いました!!さぁ、歓迎会を開会します!!!」 ようやく料理にありつける…vV 回りが上品に料理を召される中、真似して食べようと頑張っている華澄に影ができた。 「歓迎会、楽しんでる?」 「西園寺さん!?」 びっくりして喉に詰まらせたが、何とか飲み込んだ。 相変わらず皿にいっぱいの料理を持っている。 涼が来た事で回りが煩い…。 ざわざわとする中、当の涼は皿の料理をぱくっと食べた。 「た…楽しいです!」 「それはよかったvV」 無邪気な笑顔がやはり女の子で、少しカワイイと思っていたが、突然向かい側に座っていた女子が机を叩いて立ち上がった。 →
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

559人が本棚に入れています
本棚に追加