1.

3/14
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/51ページ
涼しい風を一身に受けながら、汗がどっと噴出してくるのを感じて、今までものすごく暑いところに居たんだ、ということを彼女に思い知らせた。 火照った体を少しでも癒したくて(例えそれが一時の安らぎでも)、奈津紀はコンビニエンスストアで少しばかり過ごすことに決め、迷わず雑誌コーナーの前に立つと、彼女はアパレル雑誌の最新号に手を伸ばした。 奈津紀がいざ雑誌を開こうとした時、彼女の鞄の中で携帯電話が鳴った。 流れるメロディは、奈津紀のお気に入りのアーティストの歌で、そういえば、と彼女は思う。
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!