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「なんだよ。やる気か??後悔するなよ??」
人間である俺が猫なんかに負ける訳がない。力が違うんだから。
俺は強気に言い返したが、猫の視点で見ると以外と猫って迫力あるんだな…。ちょっと恐いかも。
「フギャァァァァ!!」
そう言いながら茶虎が飛び掛かってきた。
予想以上に素早いぞコイツ!!
俺は仰向けに倒されたので、すぐさま茶虎を投げ飛ばそうと努力するが、ヤツは力も強い。簡単には逃げ出せなかった。
必死に抵抗して、何とか一旦距離を置く。
焦った。大男に馬乗りになられた気分だ。全然身動きできなかった…
体中がヒリヒリして、左耳の辺りから血が流れてるのも感じた。
「や、やるじゃねぇかよ。」
俺はまだ強気な発言で返したが、場の空気は完全に向こう側だ。
俺だって、発言とは裏腹に泣きだしそうになっていた。足が先程の恐怖でガクガク震えてるが、なんとかバレないように隠した。
「弱いなお前。そこらの飼い猫だってもっと上手く逃げるぜ。」
茶虎のベルは薄ら笑いを浮かべながらバカにしてきた。
うるせーよ!!猫の心得なんか分かるワケねーだろ!!
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