ボスネコ『ベル』だぁ!?

6/13
前へ
/50ページ
次へ
「次で立てなくしてやるよ。俺様の縄張りに入った事を後悔しな!!」 ベルは再び背中を高く突き上げ、「フーッ!!」と猫独特の威嚇をしてきた。 甘く見てた。猫は猫なりの戦い方があるんだ…。 例えば俺がこの姿で木に登れるかと言ったら、登れない。 この姿で背中から落とされても上手く着地できるかと言ったら…できない!! 猫が当たり前にできる事が俺にはできないんだ…勝てる云々より……無謀。 普段の俺が格闘家や軍人と戦ってるようなもんだ。 そんな事を考えていたら、隠していた足の震えが止まらなくなってしまった。 「ハハ…こいつ今頃ビビッてますよ♪」 白黒がバカにしたように笑う。 「もう後悔しても遅いのだよ。せいぜい体で反省しな。」 ロシアンブルーが興味なさそうに付け加えた。 ダメだ俺…死ぬかもしれない…… そんな事を考えた時、鉄線の向こうから声が聞こえた。 「おい、このボウズはもう動けないんだ。そこまでにしとけ。」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加