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「と、ゆうワケで豚さんがコレ以上首を突っ込むのわ危険デス。組織を相手にしてわ命がいくつあっても足りません…。」
一通りの説明を終えたパンタロンが言った。
我孫子とキャ美わ謎の組織の人間で、一般人を陥れて金品を巻き上げる存在だという内容だった。
それを聞いた乙が恐る恐る聞き返した。
「…あのぅ………豚って呼ぶの酷くないっすか?
とりあえず話わ解りました。私も命が大事ですし。今回わ身を引くのが無難でしょう。
パンタロンさん、お世話になりましたね。私わ今までの生活に戻りますわ。」
「塩豚さん…ご理解いただきありがとうございます。それが利口だと思いマス。」
「あれっ?味つけされた豚になってる?失敬だな君。」
その時、テラスの向かいの車道を黒塗りの車が数台、凄まじい勢いで走って来た。
「マズイ!乙さん逃げてください!奴らだ!!」
爆走中の車塗りの車の窓が開き、中から黒づくめの男たちが拳銃を発砲してきた。
パンタロンわ自分の真っ赤なオンボロなスクーターにまたがり発車した。
その後ろから組織の車が続いた。
さらにその後ろから喫茶店の店長がパンタロンの席にあった伝票を振りかざしながら鬼のような顔で続いた。
さらにその後ろから乙さんが意味もなく走ってついてきていた。
「豚ぁぁぁ!何でテメーがついてくんだよ!逃げろって言ったやん!!」
「うるせぇぇえ!なんかノリだよ!このまま逃げて出番なくなったら嫌やから何か事件起こしたるねん!それよか真っ赤なスクーターって何よ?そこわスポーツカーやろ!スクーターって!空気読めやバカ!」
「だまれトラブルメーカー!いやさもとい、トラ豚メーカー!赤いモンわ何でも三倍速いってのが相場なんだよ!だから浦和も鹿島もグランパスもカープだって赤いんだよ!バカ!」
「何言い直してんの!?トラ豚メーカーって!ちょっと上手いコト言ったとか思ってんぢゃね!?とりあえず、そのシタリ顔をやめろ!バカ!」
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