1113人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、この部屋って……」
部屋の前に着いたところで帝司が言う。
「そう。100号室は中に大きな筒のある部屋よ」
未来がわかりきったように言う。
まあ元々わかりきっているのだが……。
「この部屋はこの前見にきたときは準備中で入れなかったよな?何で中のことを知ってるんだ?」
オールが不思議そうに尋ねる。
「準備前に入ったのさ。みんなは俺と未来が出た後に来たんだな。まあ俺達はすぐに研究員に追い出されたがな」
「なるほど。そういうことか」
みんなも納得したところで、部屋の中に入った。
「なんだこりゃ?」
キャノンやサントが、いつかの帝司に似た反応をしている。
「これは超バーチャル世界機だ。名前だけじゃ訳がわからないが、体験したら嫌でもわかるからな。とりあえず説明していこう」
ラングさんは機械の方へ寄った。
みんなも機械に近付く。
これから経験することは、とても現実とは思えないことだった。
もうすでに現実離れしているが、さらに上を行く現実離れだった。
最初のコメントを投稿しよう!