バーチャル大戦

2/16
前へ
/164ページ
次へ
「あ、この部屋って……」 部屋の前に着いたところで帝司が言う。 「そう。100号室は中に大きな筒のある部屋よ」 未来がわかりきったように言う。 まあ元々わかりきっているのだが……。 「この部屋はこの前見にきたときは準備中で入れなかったよな?何で中のことを知ってるんだ?」 オールが不思議そうに尋ねる。 「準備前に入ったのさ。みんなは俺と未来が出た後に来たんだな。まあ俺達はすぐに研究員に追い出されたがな」 「なるほど。そういうことか」 みんなも納得したところで、部屋の中に入った。 「なんだこりゃ?」 キャノンやサントが、いつかの帝司に似た反応をしている。 「これは超バーチャル世界機だ。名前だけじゃ訳がわからないが、体験したら嫌でもわかるからな。とりあえず説明していこう」 ラングさんは機械の方へ寄った。 みんなも機械に近付く。 これから経験することは、とても現実とは思えないことだった。 もうすでに現実離れしているが、さらに上を行く現実離れだった。
/164ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1113人が本棚に入れています
本棚に追加