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オール達が草原に出た。
すると同時に数十m横からキャノン達が出てきた。
「あれ……?」
両グループは同じ言葉を呟き、向き合った。
オールは拳銃でもう少し時間を稼げると思っていたので、こんなところでばったり会うつもりはさらさらなかった。
両者は一瞬止まったあと、素早く散った。
戦闘モード突入だ。
まずキャノンが動いた。
腕を振り、爆発を起こす。
みんなすでに散っていたので、当たらなかった。
シャロンはもう一度草の中に入ってみんなの様子を伺った。
オールが目に入る。
「あ……」
思わず声を漏らしてキャノンの方へ走った。
「キャノンさん。今度はオール君が攻めてきます。あの……接近戦にするみたいなんです」
キャノンは余裕たっぷりだ。
そう、キャノンの攻撃は飛び道具しかない。接近戦対策がないのである。
鉄のような頭はほとんど意味がない。
しかし、それも初めのこと。
キャノンには自信があった。
わかった。
それだけ言うと、キャノンはわざと草原へ行って、360゜完全にフリーな状況になった。
目を閉じ、集中する。
カッと目を開き、オールの動きを見る。
腕を振るが、爆発も当たらず空気弾も当たらない。
相変わらず速い。
オールがキャノンへ突っ込んだ。
殴るつもりだったのだろうが、次の瞬間、オールは吹っ飛んでいた。
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