序章其の四・―ストグリーン ストーカー的存在の彼女―

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「……いい加減にこの手を離してくれないか、駿河崎緑子」 「いやぁん、赤崎様ったらー。意外と恥ずかしがり屋だったんですねぇ」  赤崎はろくに緑子の方を見てもいないが、彼女が自分の周囲に花でも飛ばしていそうな雰囲気は、充分過ぎる程伝わってきた。  赤崎はそれだけで、緑子に全く遠慮なく、大きなため息を吐いてしまう。  仕方なく、といった感じで自らの腕に回されたままの緑子の腕を、強引に振り解く。  そしてすぐに立ち上がると、緑子が止めようとするのも構わずに歩き出した。
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