序章其の四・―ストグリーン ストーカー的存在の彼女―

7/17
前へ
/364ページ
次へ
 見られた黄土も残念そうな表情で首を横に振ると、逆に赤崎に質問をした。 「信也君は、青児君の事を知らないんですか」 「……いや、知らない」  赤崎は首を横に振ると、依然睨み合いを続けている二人を見比べた。  それでも、何処からどう見ても二人は赤崎の知り合いではない。見覚えもないし、話したい記憶も、廊下ですれ違った事すらないのだ。  それなのに黒田も黄土も、やけに青児と赤崎との間に、接点を見付けたがっているようなのだ。  赤崎がそれを不審に思い、黒田の方を見ると。見られた黒田は、仕方なさそうに、疑問に答えるべく口を開く。
/364ページ

最初のコメントを投稿しよう!

270人が本棚に入れています
本棚に追加