270人が本棚に入れています
本棚に追加
/364ページ
「こりゃあかなりまずいな。……黄土、何とかならないか?」
青児との先程のやり取りの中で黒田は、彼が本当はそんな人物ではないと確信している。
彼はどうやら周囲の人間が思っているよりも、遥かに不器用な人間で。
しかもその事を一切言い訳しようとはしないせいで、そう噂されているに違いないと確信してもいるようなのだ。
しかしこの場で黒田自身が下手に止めに入っても、両方のプライドを悪戯に傷付けるだけだと、そう判断しているのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!